2015年3月17日火曜日

ゼーラント王国

ゼーラント王国
 南太平洋ポリネシア南西、タスマン海東岸の島国。マオリ語ではアオテアロア(Aotearoa)と呼ばれ、英語では「ジーランド」と発音し、漢語では「西蘭」と表記。

 環太平洋造山帯ゼーラント アルプス上に位置し、北島と南島に大別される。特に北島は活火山・温泉、南島は氷河・氷蝕湖で知られる。動物では、モアという巨大な恐鳥が棲息していたが、マオリ人の狩猟などにより絶滅した。

 9世紀頃、クック諸島方面からポリネシア系マオリ族が移住し、首長制や木彫刻に代表される社会・文化を築いた。17世紀にネーデルラント(オランダ)東インド会社が発見し、同国の州名に因んで「新ゼーラント」と名付けられた。

 19世紀ブリテンに併合されたが、マオリ人は英国民と対等の権利を保証された。しかし実際には、土地を巡って先住民と入植者の対立が絶えず、数次のマオリ戦争が繰り広げられた。マオリ人の伝統も変容し、多神教から天主教(基督教)への改宗が相次いだ。

 20世紀には植民地から自治領(事実上の独立国)に昇格し、第二次世界大戦では英米を支援して日本と対峙。戦後、正式に独立したが、イングランド国王が形式的な元首を兼任している。

 現在は人種共存が進み、英語・マオリ語ともに公用語となっている。主要都市は北東のウェリントンオークランドなど。酪農を中心とする農業国であったが、戦後オークランドを中心に急速な工業化が進展した。政党は、改進党(保守派)・統一党(自由主義)・ゼーラント労働党(社会民主党)など。

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