北西からカルパチア(カルパート)山脈が連なり、東西にトランシルバニア山脈、南部にワラキア盆地があり、冬寒夏暑の大陸性気候である。ダキア時代には金・銀や鉄などの鉱物資源が産出した。
紀元前1世紀に先住民ダキア人の王国があり、2世紀にローマ帝国の属州に併合されたが、ゲルマン民族ゴート人の侵入により、3世紀にはローマの実効支配が及ばなくなった。混乱期の中で、ローマ ラテン人とダキア人の混血が進んでワラキア人が形成され、14世紀にブカレストを都とするワラキア公国とモルドバ(モルダビア)公国を建てた。両国は19世紀に、ローマ文明の継承者であるという矜持のもとで東ローマ公国に統一し、次いで王国となった。
古くから農業国として知られたが、第二次大戦後、ロシアの影響下で共産主義政権が樹立され、独裁的な工業化が進められた。冷戦末期の東欧革命で民主化し、自由主義共和国となって今に至る。
- ダキア王国(-1C)
- ローマ帝国ダキア州(+2C)
- ワラキア公国(14C)
- モルドバ公国
- 東ローマ公国(19C)
- 東ローマ王国
- 東ローマ人民共和国(20C)
- 東ローマ社会主義共和国
- 東ローマ共和国(現在)
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