2015年10月10日土曜日

台湾 中華共和國

五色旗

 東アジア、台湾島などを統治する共和国。台湾は、フィリピンプレートがユーラシアプレートに衝突する事で隆起した島で、南北に台湾山脈が走る。南部は熱帯、北部は亜熱帯気候。

鄭氏台湾
 琉球(沖縄)諸島に隣接し、古くは「流求」と呼ばれた。マレー系の高山族(台湾原住民)が暮らしていたが、明・清代に中華帝国から漢民族の移住が進む。17世紀前半にネーデルラント(オランダ)東インド会社が南台湾を占領し、台南ゼーランディア城を拠点に支配した。しかし17世紀後半、大陸の清王朝に抵抗する明の遺臣が上陸し、ネーデルラントを追放して鄭氏台湾政権を樹立。清に敗北して福建省台湾府となり、19世紀末には台湾省に昇格。

台湾民主国
 日清戦争の結果、台湾は大日本皇国に割譲されるが、これを機に独立を企図する島民は台湾民主国を建てて抵抗した(日台戦争)。これに対して日本は、台湾総督府による統治を行った(どちらかと言えば善政だったと評される事が多い)。

中華共和国
 そして20世紀、米英露連合国の支援により日華事変(抗日戦争)を切り抜けた中華共和国(中華民國)は、清代に中華領であった台湾島を奪還し、再び台湾省として統治する。更に北平(北京)の中華ソビエト共和国(中華共産党政権)が大陸のほとんどを占拠したため、南京中華革命党政権(国民政府)本体が台湾に亡命し、台北を臨時首都と定めて現在に至る。冷戦期には、米軍の支援下で中共と激しく敵対し、国内では戒厳令に基づく革命党独裁体制を構築したが、日本領時代に投じられた資本も役立ち、目覚しい目覚ましい国家建設を遂げた。冷戦終結に連れて民主化が進み、中共との経済・文化交流も少しずつ解禁されるようになっている。

 中華共和国は民族主義・民主主義・社会主義の調和を目指した「三民主義」を国是とし、国家元首は大総統(大統領)と呼ばれる。国旗の五色旗は本来、漢・満洲・モンゴル・ウイグル・チベット各民族の五族共和を意味するが、台湾周辺に領土を限られた現在は、外省人(革命党派)・内省人(台湾人)・客家(広東系)・高山族の和諧が課題となっている。中共の共産主義政策によって大陸では失われつつある、道教儒教繁体漢字などの中国文化を護持し続けている。その一方で、台湾固有のアイデンティティーを強調したり、国号を「中華」から「台湾」に変更せよと主張する「独立派」も存在する。

 反共の立場から、日本人民共和国に反対した泰邦清明(清継の父)や日基建らの一時的亡命を受け入れた。現在も会津東京と友好関係にあり、中共が星川畿内を援助しているのとは対照的である。

0 件のコメント:

コメントを投稿