2015年1月29日木曜日

十三宮勇

十三宮勇
青鳥開眼

 日本国民軍関東鎮台・禍津日原駐屯軍将校で、空軍サフィルス隊長と特務機関を兼任する。コールサインは「メーテルリンク」。十三宮聖とは双子で、十三宮仁の姉に当たるが、聖とも仁とも似ていない。
 聖と共に神学校に通っていたが、聖よりも現実主義的で、激動する現代世界をシビアな目で見ている。宗教のほかに軍事研究も行っており、同居する事になった星川結に武器の正しい使い方を教えたり、逆に結から軍閥経験を聴いたりしている。結との撃ち合いは百戦百勝。

 聖以上に厳格で、何事に対しても真剣に取り組む性格。表情もいつも堅い。幼い頃からベルギーの童話『青い鳥』が好きで、今でも文庫版をポケットに標準装備しているとか。

 十三宮家は元々、十字架に蛇が絡み付いたデザインの家紋を使用していたが、「これじゃ『邪教だから迫害して下さい』と言ってるとしか思えない」と思った勇が、美術の授業中に現在の家紋を描いたというエピソードがある。現在彼女が率いている総督府の部隊も、同じような意匠の軍旗を用いている。

 どういうわけか料理技術が全くなく、インスタント食品すらまともに調理できない。まして手作り料理をやらせると、砂糖と塩と青酸カリウムの区別が付かず、毒殺事件を起こす可能性がある。

 以前から宗教的平和主義に疑問を抱いていたが、上野戦争(光復18年)における日共残党の国教徒虐殺を目撃した事でその疑問は確信に変わり、教会周囲の反乱軍を皆殺しにして消息を断つ。

 実際には、西宮堯彦の知己である八洲精士郎によって保護され、禍津日原に送られていた。そして、革新勢力による東京政府転覆を危惧する国民軍西宮派(AB派)に仕官し、落合航が司令官を務める禍津日原基地に配属された。

 西宮や落合の指示に基づき、表向きは東京政府の士気を支える精鋭部隊だが、実体は政府より総督府への忠誠を優先する特務機関を率い、革新勢力のクーデターを未然に防ぐべく尽力した。空軍の大先輩である遠野衛と行動を共にした事もあるが、実は彼女こそが敵の黒幕であり、八月事変では北太平洋上空で戦火を交える事になる。しかし、事変の首謀者は葉山円明であり、遠野はクーデター決行に慎重な立場だったと言われる。

 もともと西宮から厚い信頼を受けていたが、八月事変の鎮圧によって光復帝からも気に入られ、それ以後、政府・軍部内に「青鳥閥」などと呼ばれるグループを形成して権力を固めていった。その真の目的を知るのは、勇ただ一人である。

 思想的には岩月愛と同じ「親米保守」の系統に属すると思われるが、中共と仲の良い星川家に仕え、時として「人海戦術」「総力戦体制」といった社会主義的軍略に頼る岩月を「時代遅れの帝国陸軍」と批判したりもする。

 勇が所属する禍津日原空軍はサフィルス隊と呼ばれ、ライトニング(F35)などのステルス機に搭乗して、東京政府にも感知できない隠密な任務を行う。後には総督府特注の新型機アスウェル(和製イスパニア語「青い天使」)が試験的に投入されたが、これを操縦できるのは「特殊能力者」だけらしい。

 「神の栄光と人類の福祉」(要するに世界平和)を常に第一の目的と考えており、そのためなら如何なる犠牲を払う事も、そして自分の命が危険に晒される事も躊躇しない。特に、安定した秩序を構築する上で障害となる「特殊能力者」の一掃を企図している。十三宮家の血に宿る力を最大限に利用して戦功を挙げてきたが(普通の人間がたった数年で陸空軍や特務機関を率いるなど不可能)、自由主義社会の発展に英雄やカリスマは不要であり、自分のような人間は役目を果たした暁にはいなくなるべきだと考えている

 一見、手段を選ばない冷酷なマキャベリストと思われがちだが、実際には誰よりも強く天下泰平を願っている。また、時として残虐な任務を遂行するため心を鬼にしているが、本来は案外面倒見の良い性格だったりする。学生時代には、聖と恋仲だった布施朋翠を誘惑して浮気させるなど、悪女のような言動が目立った。『Planet Blue』の主人公に対しても不純な好意を抱いており、バスタオルや下着・裸エプロン姿を見せ付けたり、目の前でわざとスカートをめくったりしている。

 肉眼目視で敵味方を瞬時に識別できるという高度な能力を有しており、地上では銃剣と手榴弾で、空戦では機銃とミサイルで次々とターゲットを仕留める。風属性であり、軽快な運動神経を持つ(イメージカラーが青なので、水属性の側面もあると思われる)。十三宮勇を象徴するタロットカードは7「戦車」であるとされ、このカードは勝利を象徴する。

asao様・水菜様

依央りせ

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